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ブログ(日記)

人を切らない経営 vs. 辞め方を教える経営
2009年06月30日

本日放送のテレビ東京「ガイアの夜明け」は、リストラをテーマにした内容でした。

昨年から続いた「派遣切り」が一巡し、これから「正社員切り」が始まる。

(もとい、始まっている。)

というのがその内容です。

雇用動乱 第2章 〜正社員はどうなる!?〜


その実情として、退職勧奨を積極的に行っている外資系メーカーと、何としてもクビを切らずに雇用を維持しようとする九州の老舗メガネチェーンの奮闘ぶりが紹介されていました。

テレビ的な「分かりやすさ」を追究したからでしょうか、どちらもとても両極端なパターンを紹介していました。

普通に受け取れば、

「外資系の会社はヒドイね。日本の会社は優しいね。日本的な経営を大事にしよう。」

ということになると思いますが、


私は

どちらの会社にも問題がある。見方を変えれば、後者の方も「社員に優しくない会社」とも取れるのではないか。

と感じました。


その理由は、

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1.後者の会社・・・「社員が間違った安心をしてしまうから。」

後者の会社は、社長が「クビを切らない。その他の方法で乗り越えることを検討していく。」と宣言しています。

これを聞いて社員は何を考えるか?

「雇用は守られる。」と安心します。安心すると、備えを怠ってしまいます。何かあったら社長が助けてくれる、と思うでしょう。

しかし、会社は潰れるときは潰れます。社長一人がどんなに頑張ったとしても潰れます。

会社が潰れたときに生活できなくて困るのは社員本人です。そのときになって、「あのとき社長が守るって言ったから」と言っても手遅れです。

2.後者の会社・・・「トップ営業マンは報われているのか?」

放送の中で、店舗閉鎖で配置転換された男性社員の上司になる、女性の課長が紹介されていました。

パートタイマーからの叩き上げで、40代で課長。全社で売上ナンバーワンのセールスウーマンだそうです。

彼女はきちんとした処遇を受けていると感じているでしょうか?

社長のクビを切らない経営のせいで、業績が右肩下がりの中で人件費が圧迫され、自分が割を食っているとは感じないでしょうか。

映像では生き生きと働いている雰囲気は伝わってきませんでした。彼女が大手のライバル店にヘッドハンティングされてしまえば、彼女についている顧客ごとゴッソリと業績は落ちてしまうでしょう。結果としてクビを切らない経営が維持できなくなります。


3.前者の会社・・・「人の振り見て我が振り直せ」

リストラされた本人にとってはたまったものではありませんが、会社に頼る時代ではない(自分の力を磨かないと生きていけない)時代なんだと早いうちから気付くことが出来ます。

その様を見た周囲の社員も、「次は自分の番かもしれない」とリストラに備えて、自分の力に磨きをかけることでしょう。


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もちろん、いつ首を切られるかとビクビクしていては仕事に身が入らない、そんな会社は真っ先に潰れてしまうだろう、という考え方もありますし、

どんな環境であっても頑張る人は頑張るし、やらない人はやらない、ということも言えるでしょう。

それでも、多くの人は危機が間近に迫って初めて、本腰を入れて取り組み始めることが多いのではないでしょうか。


かくいう私も、新入社員として入社した会社で、リストラの現場を間近で見てきました。

50代の社員の方、30年以上この道一筋で頑張ってきた社員の方が関係会社に飛ばされ、結果として退職されました。その送別会の席で、会社への恨み節を訴えていました。

今から10年前の話です。

その光景が自分の人生を大きく変えてくれたと思っています。

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最近、宋 文洲 さんの本を読みましたがその中で

「ソフトブレーン(宋さんが創業した会社)では、新入社員研修で『辞表の書き方』を教えている」

とありました。


また、タリーズコーヒーの創業者である松田 公太さんも、

「仕事は5年でやめなさい」

という本を書かれています。


2人とも「ベンチャー創業者なんだから、一般人と感性が違うよね。」

と言ってしまえばそれまでですが、これは一部の人間の特殊な感性なのではなく、時代の流れがそう動いているのだと思います。


宋さんの本によれば、日本でもアメリカでも、「終身雇用かつ年功序列システム」は経済が高度成長期の際に、企業が必然的に生み出した一過性の雇用システムに過ぎず、

アメリカでは既にそれが終わっていて、日本はこれから終わろうとしている、という趣旨のことが書かれていました。


日本vs.アメリカ

という構図ではなく、アメリカが先を行き、日本が後を追っているだけだと。


実際のところ、経営が破綻した自動車メーカーGMも、破綻の大きな理由の一つとして「労働組合の力が強く、手厚い給与体系、退職者に対する社会保障制度」を維持して来たことが上げられています。


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少なくとも私は、「大丈夫、クビにしないから安心しなさい。」と言われながら20年働き続けて、50歳を過ぎてからいきなり会社が潰れてしまうよりも、

「いつ会社が無くなるかもしれないから、会社が元気であなたも元気な今のうちからよく勉強しておきなさい。

会社が潰れたら自分で会社を作って独立するなり、他の会社からヘッドハンティングされるくらいの人間になりなさい。」

と言い聞かされる方が、よっぽど嬉しいと思います。


もちろん、終身雇用で給料右肩上がり、年金もしっかりという会社で一生働けるにこしたことはありません。

しかし30年後、40年後に自分の人生を振り返ってみたときに、

「そんなことは宝くじに当たるよりも、よっぽど確率の低い道だった」

としみじみと感じいる。

そんな光景を想像しておくのも、個人の危機管理として必要な時代だと思いました。


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